「早くして!」
これを言ったことのない親はきっといないでしょう。
私も毎日言ってます。もはやルーチンです。
言いたくないけど言っちゃうし、言った後疲れませんか?
できることならこんなセリフ使わずに穏やかに過ごしたいものです。
今日は“子供がマイペースな時もゆったり過ごす方法”を一緒に考えたいと思います。
マイペースな子供にイライラするのはどんな時?
- いつまでもごはんを食べ終わらない
- 玄関でなかなか靴を履こうとしない
- 道ばたで急に立ち止まって動かなくなった
他にもたくさんありますよね。
では、「早くして」という時、私たちはどんな気持ちで言っているでしょうか。
- 約束の時間に遅れるから焦っている
- ずっと待たされててイライラしている
- 本当は急いでないけど、周囲の目を気にして建前で言ってる
- 口癖になってるだけで、実は全然違うこと考えてる
上の5つの中で“本当に急がないといけない”時って、【1】だけじゃないでしょうか。
実は急かす必要のある時ってほとんどないんですよね。
例えば公園で遊んでてなかなか帰ろうとしないとき。
今すぐ帰っても30分後に帰れても、その後のタイムスケジュールに大きく影響しません。
30分ずれたって、そのせいで寝る時間が30分ずれるわけではないですよね。
子供の時間感覚
初めて時間を意識しだしたのっていつか覚えてますか?
私は小学校に入ってからだと記憶しています。
夕方のアニメ番組が見たくて、「6に針がきたら7チャンネル!」て感じでした。
授業はチャイムが教えてくれるし、ごはんの時間は親に呼ばれていくという感じだったので、初めて時間を意識したきっかけはたぶんアニメです。
つまり、小学生ですら自分の興味のあることでないと時間を意識しないのです。
ましてやそれより小さい子にとっては「早くする」の意味なんてわかりません。
大人が必死に「早くして」と言っても、どれだけ伝わっているでしょうか。
子供は“今”がすべて
本当に急いでないなら、たまには子供のペースに合わせてみませんか。
大人には大人の都合があるように、子どもには子どもなりの都合があるのです。
一生懸命自分で考えて、自分で行動しています。
そして、子どもの行動の源は「好奇心」です。
「見たい!」「 知りたい!」「触りたい!」「聞きたい!」
と思った瞬間に動いてます。
子どもは好奇心の芽を出すのが得意なので、いつでもどこでも何かに夢中になれます。
そして、新しい発見をすると好奇心が満たされて、どんどん意欲的に行動するようになります。
それなのに、何かに夢中になっていることを止めるということは、自分で考えて行動するきっかけを閉ざしてしまうことになるのではないでしょうか。
イライラせずに子供のペースに合わせる方法
私はなるべく「付き合ってあげてる」と思わないようにしています。
自分は自分で「待ってる時間を楽しもう」と思えば、イライラせずにすみます。
- 玄関出て目的地と正反対に走り出す→どこまで行くのか観察してみる
- 公園からなかなか帰ろうとしない→音楽聴きながら待つ
私は子供が公園で遊びに夢中になっている時は、イヤホンで好きな音楽を聴きながら時間を有効活用しています。
こっちも有意義な時間を過ごしてるので、急に子供の方から帰ろうと言われると、
「え、もういいの?」なんて思ってしまいます。
急かしたい時に工夫できる声かけの仕方
とはいえ、本当にいつまでも待つわけにもいきません。
子どものペースに合わせてたら一日24時間じゃ足りませんからね。
終わりが見えない時は、大人が区切りをつけることも必要です。
急に切られると気持ちの切り替えができずに不機嫌になってしまうので、自然に切り上げられるように声かけの仕方を工夫しましょう。
「あっちにも○○あるよ」「あっちでお茶の飲もう」
→ 別の場所に移動させることで、気持ちをリセットする
「あっちにねこちゃん走って行ったよ」(さりげなく家の方向に向かう)
→ 関係のない話題を持ち出して、気持ちを切り替えさせる
「あと10秒、10,9、、、」(カウントダウン)
→ 数字が言えない子でもなぜかせわしなく動き出す
「最後まで○○してるのは誰かな~?」(競争心をあおる)
→ 2人以上いるときに有効。互いを意識し合える年長くらいから小学校4年生くらいまで。
まとめ
大人になると誰でも時間に縛られて生活します。
そして、完全に時間から解放される生活は二度と戻りません。
時間を意識するということは、“今”ではなく“未来”を生きるということ。
大人である私たちは“未来”を中心に生活することに慣れてしまっています。
私たちは未来のことを考えると“不安”や“心配”が伴うので、今この瞬間にある“幸せ”や“平和”をつい忘れてしまいがちです。
子供がマイペースな時は、大人も一緒に忘れかけた“今”を楽しむチャンスなのかもしれませんね。